概要
ENISA・欧州委員会(DG CNECT)・Europol の欧州サイバー犯罪センター(EC3)・EU CSIRTs ネットワーク・EU-CyCLONe は 2026 年 11 月 4 日、2026 年 10 月 11 日以降、EU の複数の加盟国で業務用冷蔵設備などの機器がサイバー攻撃の影響を受け、11 月 1〜2 日にも新たな攻撃があったとする共同声明を出しました。国名や攻撃者は明らかにされておらず、声明は影響を受ける機器への露出を直ちに減らすよう求めています。
米国でも CISA・FBI・保健福祉省(HHS)・農務省(USDA)・運輸省(DOT)が 11 月 5 日、インターネットから到達できる、または更新されていない電子温度制御機器や業務用冷蔵の制御機器が攻撃者に狙われているとして、対策をまとめたファクトシートを公表しました。温度を不正に変更されると、在庫の損失や火災の危険、設備の寿命の短縮につながるおそれがあると説明しています。
日本企業への影響と対応のポイント
- 小売・食品・物流(冷凍冷蔵倉庫)・医療・化学など、冷蔵設備や温度管理の制御機器を使う企業と、欧米に拠点や委託先を持つ企業に関係します。CISA が挙げた 4 項目(制御機器をインターネットから切り離す、初期パスワードを変更する、更新を適用する、サポートが終了した機器を特定して置き換える)に沿って、設備ベンダー任せになっている遠隔監視の接続を点検することを推奨します
- EU で機器を販売するメーカーは、声明が触れているとおり、悪用された脆弱性と重大なインシデントの CRA の報告義務(2026 年 9 月 11 日から適用)の対象になり得ます。報告の社内手順を確認しておくとよいでしょう
出典
- Joint statement on cyber incidents in refrigeration systems across the EU(2026-11-04・ENISA)
- CISA, FBI, HHS, USDA, and DOT Urge Critical Infrastructure To Strengthen Industrial Refrigeration and Cold Chain Monitoring Systems Cybersecurity(2026-11-05・CISA)
- US Government Partners Urge Hardening Industrial Refrigeration and Cold Chain Monitoring Systems(2026-11-05・CISA)