概要
NTT データは 2026 年 10 月 31 日、社債の購入者に対する特典付与を支援するサービス「STdirectServices」で利用している委託先の SaaS が第三者の不正アクセスを受け、委託先のサービスで扱う個人情報が漏えいした可能性があるとして、サービスを停止したと公表しました。委託先の名称、対象の件数・項目、侵入の経路は公表しておらず、委託先で調査が進められているとしています。現時点では特典付与の対象となる社債が無いため、停止による特典付与業務への影響は無いと説明しています。
この影響は社債を販売した証券会社と発行体に広がっています。楽天証券は同日、NTT データの委託先が提供する「デジタル証券プラットフォーム」で 10 月 30 日に不正アクセスが発生し、同社が販売したデジタル特典付き社債 3 銘柄(カゴメ 第 1 回無担保社債、西日本旅客鉄道 第 80 回無担保社債、近鉄グループホールディングス 第 135 回無担保社債)を購入した一部の顧客の情報、延べ 362 件が外部に持ち出された可能性があると公表しました。ログイン ID・パスワードや取引に必要な情報は含まれず、関連する不正アクセスや不正取引は確認されていないとしています。報道では、野村證券なども顧客への影響を公表し、近鉄グループホールディングスは投資家 2,678 人分の氏名と購入金額が漏えいした可能性があると発表したと伝えられています(本記事では両社の公表文を確認できていません)。
日本企業への影響と対応のポイント
- 社債・株主向けの特典や会員サービスの受付を外部に委託している発行体、証券会社などの金融機関と、その委託先に関係します。委託先がさらに再委託・SaaS を使っていないか、預けた個人情報の項目と保存期間、事故時の報告経路と期限が契約で定まっているかを確認することを推奨します
- 対象の顧客を抱える企業は、証券会社や発行体をかたる不審なメール・SMS・電話への注意を顧客と従業員に呼びかけるとよいでしょう。件数や項目は今後の公表で変わる可能性があるため、続報を確認してください
出典
- STdirectServicesのサービス停止についてのお知らせ(2026-10-31・NTTデータ)
- 外部サービス提供元への不正アクセスによるお客様情報漏えいの可能性について(2026-10-31・楽天証券)