概要
10 月 13 日の記事の続報です。IDC フロンティアは 2026 年 10 月 27 日の第 7 報で、東日本リージョン 1 の一部ゾーンが停止し 495 の企業・自治体に影響したランサムウェア攻撃の調査を終えたと公表しました。攻撃者は「IDCF クラウドポータル」の認証システムで使っていたオープンソースソフトウェア(OSS)の脆弱性を悪用して侵入し、管理コンソールから仮想化基盤の管理者権限を取得して仮想サーバーを停止・暗号化したと説明しています(OSS の名称や CVE 番号は記載されていません)。仮想サーバー内のデータの外部持ち出しの痕跡は確認されていない一方、ポータルでは最大 71 社の登録情報が不正に照会され、うち最大 31 件に個人名などが含まれ、最大 4 件でログインパスワードが変更されていたとしています。
バックアップの取り出しが可能な顧客は 206 社に増えました。攻撃を受けた一部の仮想サーバーは従来環境での復旧が困難な見通しで、ポータルは停止を続けています。再発防止策として、セキュリティを専門に管理する独立組織の設置、OSS を含む脆弱性診断の継続、SBOM の全社一元管理と脆弱性情報の自動照合を挙げ、ポータルは認証システムを外部 IdP に刷新し、接続元 IP 制限と多要素認証の必須化などを行ったうえで 3 段階で再開する方針です(再開日は示されていません)。攻撃者との接触や支払いは一切ないとしています。
日本企業への影響と対応のポイント
- IDCF クラウドの利用企業は、自社が不正照会の対象かどうかについての個別連絡と、代替環境への移行・データ取り出しの案内を確認することを推奨します
- 管理ポータルの認証部品の脆弱性から基盤全体の管理者権限を奪われた事例です。自社やクラウド事業者の管理系システムについて、利用している OSS を SBOM などで把握できているか、管理画面への接続元制限と多要素認証があるかを点検するとよいでしょう
出典
- 【第7報】不正アクセスに関する調査結果および今後の対応について(2026-10-27・IDC フロンティア)